天神様のお寺 常妙寺

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花祭 並びに 永代霊位合同供養 (てらこや〝お寺のまなび場講演会〟)

花祭 並びに 永代霊位合同供養 (てらこや〝お寺のまなび場講演会〟)

2022.04.28

花祭(お釈迦さまの御降誕会)は例年4月8日前後に行なっておりますが、今年はコロナの状況を踏まえながら、日程調整をさせてもらった関係で、4月23日(土)といつもよりは遅い開催となりました。

誕生仏への灌仏供養は今年は、山門に祀って入ってもらう時に先に修めてもらうようにしました。

昨年に引き続き〝縁の回廊〟会員の皆様には、献燈と納骨壇に献花のご案内をして奉納された様子です。献燈にはメッセージを添えることもできます。

本堂位牌堂に祀る霊位の方々にも、今年から供養のご案内をいたしました。

永代経位牌を祀っている方や合祀された霊位すべての永代霊位にご供養していきます。

法要後に、少しお話しさせてもらいました。実はこの4月で、この本堂が葛木に遷座開堂して丸30年が経ちましたご報告です。

ここからは、二つに分かれて、本堂の下に祀っている方々はそちらでご供養を行いました。その後個々の区画へとお参りします。

「縁の回廊」にも希望者が、使用区画の祭壇にお花を祀りました。

〝慈しみのお題目塔〟前に献燈を設置、参詣者の皆様のご焼香を賜りご供養いたしました。

最後に住職が、「縁の回廊」に奉安されている霊位すべてにご回向いたします。

個々の祭壇には希望者がお花を供えいたします。今年もたくさんの方が祀ってくださいましたので、一つ一つ祭壇を飾ることで回廊全体が年々清浄な場所になっているように感じます。

法要後は、四恩会館2Fに会場をうつしてから、講演会を行います。

講演会の前に一息。

準備したお茶菓子を選んでいただき、コーヒーやお茶でくつろいでもらってから講演会になります。

本年は、住職の私が長年お世話になっています、立教大学21世紀社会デザイン研究室研究員の星野哲さんをお迎えして 「終活から集活へ」ーお寺は居場所ー と題しまして、60分間のご講演をいただきました。

実は、ご講師いただく星野さんとは20年来の知り合いでした。今回も諸事情を調整していただき大分までお越しいただきました。ありがとうございました。それで結構こちらからこんなお話もしていただきたいと、無茶振りしていたのですが、見事に60分の内容に納めてくださいました。

講演の内容も、実にわかりやすく、丁寧に語りかけていただきました。お寺に今もある可能性を全国の事例も踏まえて十分にお話しくださいました。一寺院を預かる住職として、勇気が沸きました。なにより参加された方々に、「お寺の可能性を引き出すのは、皆様のお役目ですよ」と伝えてもらえたことで気が引き締まる思いになりました。

「終活だけでは終われない、そもそも迷惑と感じない関係性を築いていくことが大事」と講演の途中でおっしゃられていましたが、まさにその通りだとおもいました。今おこなっている常妙寺での諸々の活動にも意義を加えていただいたことで、お寺の方向性を参加者皆さんと再確認する場になりました。

今回の講演会は、コロナ禍になる前に福岡で星野さんのお話を聴講したのを機に企画しました。「いつか常妙寺の檀信徒の皆様の前でもお話ししてもらいたいなー」なんてことを思ったのが始まりでした。ふと思ったことがその通りになるのだから不思議です。やはり、はじまりはちょっとしたことから始まるのかもしれません。ましてや昨年地域食堂を始めたタイミングだったので、話の伝わりや有り難さは絶大だったように感じます。

翌日、参加された総代さん宅にお参りに伺いました。「興味深くお話が聞けましたよ。わかりやすかったし、なによりお上人がどんなお寺にしたいかという思いが理解できたよ」との一言が。うれしかったです。少しずつですが、周囲の方々と共に歩んでいることを実感させてもらえています。
これもご縁をくださった、お釈迦様の御降誕花祭とこれまで常妙寺の歴史を紡がれてきた永代霊位のおかげだと思います。