毎年11月12日を常妙寺の御会式（日蓮聖人のご命日）法要として、大事に厳修しております。
そうですね、このお寺で一番大事な行事と言っても過言ないかと思っています。
仏教ですので、もちろんお釈迦様のご生誕やご入滅も大事にしますし、お盆やお彼岸も大切に勤めております。それでもこの御会式こそ、お題目をお唱えする宗派としては心血注いでいくべきところとしたいです。日蓮聖人が生まれてご入滅されたこの世界こそ、久遠の仏様が在します仏国土であると心血注いでご証明されたのですから、それに連なる我々としては日蓮聖人を尊ぶ姿あってこそ〝お題目〟の意義が深くなると思っています。
ですので、常妙寺では長年この日は檀徒さんを中心として和やかにお題目をお唱えできる法要を厳修しています。たくさんのご報恩の卒塔婆も上がります。
毎年、近隣のお上人のご出座をいただき御会式法要に華を添えていただいています。
今年は3名、法心寺佐々木浩文僧正 法音寺加藤圓清上人 妙瑞寺菊池泰全上人 にお願いいたしました。お忙しい中、参席いただきありがとうございました。
令和に入っての頃より生前戒名を希望される方は、この御会式法要にて法号を授与しています。本年は3名の方が希望されました。遠方でこの日に参加できない方がいらっしゃったので2名の方にこの日は授与いたしました。
事前に、お寺に参詣いただき仏弟子としての心構えを確認するのに、約2時間の講義を受けていただきます。法華経・お題目のこと、日蓮聖人やお釈迦様のこと、常妙寺の歴史なども少し知ってもらう機会を設けています。そして仏弟子として心身を整えてもらいこの日に臨まれました。
法号証・襷・経帷子・日蓮宗のお数珠を渡して正式に授与いたします。法号を授与された方は台帳に記載して割印をしています。ご本人には、常妙寺において仏弟子として菩薩行を歩まれる誓いをあらためてしてもらいます。三宝諸尊、日蓮大聖人、当山住職、そして参列の檀徒の皆様の前に進んでいただいての〝誓いの言葉〟になるのですから、意義は大変深いものになるかと思います。
ただ、本日授戒されたお二人は昔からよく知っている徳のある方々ですので何も心配していません。これまで同様気負うことなく、お題目を唱え周囲を導く菩薩の道を歩まれてゆかれることを切に願っております。
法要後には、当山のお題目信仰の証を配っています。日蓮大聖人報恩のお札、夏頃より皆さんで準備いただいた〝お会式桜〟、冬時期大聖人ご尊像にかけていただく〝綿帽子〟です。今年は加えて小餅も持って帰ってもらうようにしました。
忘れてはいけないのが、朝から檀徒のみなさんが準備くださった〝くり赤飯〟と〝きな粉餅〟。
手前味噌で恐縮ですが、このお赤飯は美味しいですよ。
常妙寺の御会式が終わると、いよいよ年末・年始の準備に取り掛かります。それでもこの御会式を毎年修めると、自然と感謝の気持ちが溢れてくるように感じます。住職になってからはなおさら感慨深くなってきました。
来年も、この御会式法要を大事に迎えられるお寺でありたいと思っています。
是非お寺にご縁深い方、深めたい方は参詣くださいませ。
