天神様のお寺 常妙寺

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令和5年 『百部経会』 厳修いたしました

令和5年 『百部経会』 厳修いたしました

2023.05.24

毎年5月20日に当山の伝統行事として『百部経会』法要を厳修しています。

常妙寺では毎年大切に続ける法華経読誦の功徳を巡らす法要です。

朝1座目は6時から勤行で法華読誦しています。日中来れない方は、1座目に来られます。

午後10時より法華経読誦法要を厳修いたします。県内より4人のお上人にご出座いただき法華経を早いテンポで読誦していきます。

毎年、当山につたわる『日蓮大聖人御真筆』を頂戴していただくようにしています。参詣された方には、直に日蓮大聖人の御徳に触れていただきたく機会になっています。住職もこの時は大変緊張いたします。細かなこと抜きにして、直に日蓮大聖人に触れていただく機会を設けるだけでも、お題目結縁の道場になれる貴重な法要だと感じています。

読誦法要後は、身も心も清まってからお上人のお説教をいただくようにしています。

本年は、横浜妙法寺御山主 久住謙昭上人をお招きしてお説教を頂戴いたしました。

「法華経の「開会」の教え~悲しみが私を導く~」と題して丁寧に、丁寧にお話を下さいました。

久住上人は、日蓮宗はもとより宗派問わずに全国で注目されているお上人さまです。実は、そんな多忙なお上人ですので、すぐに来てもらいたいとできないのですが、、、、。1度常妙寺で久住上人にお話をしてもらいたいと思っていたところ、これも仏様の計らいなのか、昨年久住上人より連絡をいただくことがありました。驚いたのですが、この時とばかりと厚かましくもお願いして引き受けていただきました。誰よりもお話を聞いてみたいと思っていたのは住職の私かもしれません。願い叶い大分までお呼びした次第です。

法華経には〝開会〟という大事な教えが説かれています。久住上人は、自身のお師匠さまと別れの時を交えながら、向き合うことの大切さ丁寧にお話くださいました。法話の結びの時「亡くなられてから、よりお師匠さまとむきあえるようになった」とおっしゃられた時、聴聞の皆様が一緒に頷かれているのがとても印象的でした。きっと聴衆のどなたにも身に覚えがあって深く共感された姿だったように思えます。「悲しいことが私を大事なことに向き合うようにさせてくれました」との一言も胸に刺さりました。

法話を終えて、最後に『施餓鬼法要』を営みます。常妙寺有縁の諸精霊から四聖六道法界一切の霊位に供養を施します。普段は行道(祭壇を中心に僧侶が回り巡って供養の法を手向けます)などの作法はしていないのですが、出座されたお上人といっしょに歩きながらお経を唱えていきます。最後は、参詣された皆さまと再度お題目をお唱えして法要の結びとなります。いつも法要をおえるのは正午を過ぎた時間になります。御斎の席も準備していますので、最初から参詣された方はゆっくりされて帰られる方が多いです。

常妙寺の「百部経会」は半日に凝縮していますが、このお寺の大事な伝統行事です。これからも日蓮聖人のお徳と法華経読誦の功徳をめぐらせれるように精進してまいります。