天神様のお寺 常妙寺

お知らせ

令和7年『百部経会』法要の様子

令和7年『百部経会』法要の様子

2025.05.23

本年も常妙寺の伝統行事の『百部経会』無事に厳修いたしました。
毎年5月20日に奉行しています。

その時の様子をアップいたします

天気に恵まれました。というより、5月としては少し暑いくらいに感じました。

この日は、常妙寺で長い1日になります。
朝6:00から1座目 法華経読誦法要
午前10時 2座目 法華経読誦法要
午前11時 法話
午前12時 施餓鬼法要 
と 随分盛りだくさんの1日です。

朝1座目は、日中来られない方に、お勧め致しています。

朝、早くから檀徒さんもかけよってくださり、皆様に食べてもらう‘おいなりさん’を準備いたします。

2座目の法要は、県内4人のお上人さまにお手伝いいただき、法華経読誦の法要を行います。

住職も5月中は、なるべくお経を唱えさせていただけるようにしています。堂内にこもって、お経を唱えているのですが、やはりたくさんのお上人と声を併せて読むお経は一味違います。

力が湧き上がるというか、今年も奉納することができてありがたいです。

この法要中に、常妙寺に伝わる日蓮聖人ご真筆を頂経として当てさせて頂いています。

直に、日蓮大聖人の恩徳に触れていただく貴重な機会として大事に続けています。

上行所伝のお題目を感じていただければ幸いです。

第二部のご法話では、秋田県妙倉寺副住職の山田恵隆上人にはるばるきていただき50分のご法話を賜りました。

タイトルは『手を合わせた、その先に』

山田上人とは、日蓮宗布教研修所つながりで、かれこれ20年くらいちょっとしたお付き合いになるでしょうか。宗門の行事でお会いすることはよくありました。ただこの1年間、寺報に4回寄稿をいただくことで、山田上人の今まで知らなかったことや根幹で大切にされていることをよく知る機会になりました。

柔らかい物腰とは裏腹に、「芯がしっかりとされている方だな」というのが私の印象です。

今回最初に法話を依頼した時、「どんなお話の内容をお伝えすれば良いですか」と山田上人からお尋ねくださり、「せっかくお経がたくさんあがる法要なので、お経を唱える意義、供養することの大切さをあらためて伝えて欲しい」と1年前にお伝えしていました。

3ヶ月に1度の寺報寄稿文を踏まえながら、根を張るような信仰の大切さを実例を交えながら、本堂に集まった檀徒さんの顔を見ながらお話しされていました。

「この法華経は理解するには難しいお経だけど、お祖師さまは必ず仏になれる時が訪れるお経だからお題目を唱えるんだよ」と先輩上人から教えてもらえたというお話、グッと胸に響きました。

私自身、信仰や布教の原点をもう一度教えてもらっている感覚でした。

きっと、今日のお話は時を経てジワジワと胸に広がるようなお話をいただいているように感じれました。わざわざ遠路秋田県よりお越しいただき、ありがとうございました。

第三部は「お施餓鬼法要」です。

毎月の施餓鬼もありますし8月のお盆のお施餓鬼も大きくしていますが、これだけお経を奉納した後にご供養する機会は、この百部経会の時だけです。

普段は行道という供養は納めていないのですが、今日は出座のお上人様と一緒に御宝前祭壇を周りご供養いたします。旗・水・お香のご供養を丁寧に施します。

参列者の皆様にも、今一度お焼香を賜り、最後に皆さんでお題目をお唱えします。

朝10:00から始まった法要も、午後1時前にようやく終わります。

本日は、山田上人が秋田らからたくさんの「いぶりがっこ」をご供養くださり、皆様にお土産として準備くださいました。おいなりさんと一緒にお持って帰ってもらうことができてよかったです。そしていぶりがっこもとても美味しかったです。ありがとうございました。

県内の日蓮宗寺院でも、「百部経会」のような読誦・供養のような行事を行なっているお寺は少なくなってきていると聞きます。

常妙寺にとりましても、この5月はお寺にお経を奉納する1ヶ月となります。なるべく精進と信心に励める5月となるように、「百部経会」を盛り上げていきたいです。

#常妙寺 #大分市 #日蓮宗 #百部経会